【1代目ネゥト】21~25話

neuto21【第21話】
あたりはもう暗くなり、仕事時間終了の鐘が鳴る。みんなそれぞれ帰宅したり、恋人に会いに行ったりしている時間だ。私とアルヴィンはリム漁場から出てくる。
「うふふふ♪私ワタワタなんて初めて釣っちゃった!!これもアルヴィンのおかげよ~~vvありがとうね!!」
「いやいや、ネゥトが筋がいいせいだよ。」
「うふっやっぱ?このワタワタは朝一番で納品しよっと♪」
「あれ?料理するんじゃないの?」
「自慢じゃないけど料理は苦手なのよ~。下手な事してせっかく釣れたワタワタを無駄にするのも嫌だし、ここは大人しく納品するとするわ!!」
そんなこんなと話していると、ふと、妙な感覚におそわれる。
ーーあれ?私何か忘れてない?ーー


neuto22【第22話】
「お~~~い!!」
ぎくっ!!!そうだ、これを忘れてたんだ!!!
「ごめん、アルヴィン。私ここから走って帰るね。んじゃ!また明日!!」
「え?どうしたのネゥト?」
アルヴィンの問いに答える暇もなく、私は駆け出した。
「んもう!!マジで毎日毎日うざいっちゅ~~の!!」
そんな想いもむなしく、男の軍団は追い掛けてくる。
私にはゴタという素敵な彼氏がいるんだからあきらめてよもう~~!!


neuto23【第23話】
「ぜーはーぜーはー・・・や、やっと誰もいなくなったようね・・・」
でも、ゴタがまだ来てないな。3日からかかさず毎晩会いに来てくれていたのに。どうしたんだろ?もしかしたら何か用があるのかな?
・・・もう少しだけまってみようかな?
たいしたことじゃないのに、なんだか不安な気持ちになってくる。付き合いだしたばかりだもん。まだ恋人としての自信は持てないし。
・・・ところが、日付けが変わってもゴタが来る気配は全くない。
「家に行ってみようかな?」


neuto24【第24話】
ガアチ区東の自宅を出てガアチ通りに出る。そして大通り南に出ると・・・
「あ!!ゴタ!!」
「あれ?ネゥト」
「何してるの?」
「家に帰るところだよ」
「そっか・・・」
二人の間になんだか変な沈黙が訪れる。
「え、えっと・・・ほ、ほらいっつも夜会いに来てくれてたじゃない?今日はどうしたんだろうって思ってさ」
・・・こんなこと言ったら押し付けがましいかしら?別に約束してた訳じゃないんだし、ゴタにも都合があるってことはわかってるんだけど・・・
「ああ、ごめん。知り合いがコーク杯に出場してたから応援しに行ってたんだ」
「ああ、そうだったの!」
やっぱり用があっただけだったんだ。何を不安になってたんだろ?私ってば。
「ねぇ、明日デートしない?」
「いいよ。ここで待ち合わせね」
「クスッ・・・約束だからね!」


neuto25【第25話】
明日(・・・と言っても日付けが変わってから約束したから正しくは明後日)はゴタと恋人としての初めてのデートだ~~vvうふふvv
「はぁ~~今日はいい日だったな~~♪」
私はふとんに潜り込みながらも顔はにやけっぱなしだった。
「ゴタとは恋人になれたし、アルヴィンっていうやさし~友達はできたし!!なんだかやっと生活が楽しくなってきたかもvv」
ーーーこの時の私は本当にのんきで。
これがすべての始まりだったなんてことは
思いもしなかったんだ・・・

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