【1代目ネゥト】31~35話

neuto31【第31話】
10日。今日は仕事も休みだし、何と言っても待ちに待ったゴタとのデートの日vv
私は朝早くから大通り南で待っていた。
「恋人になって初めての、本当の意味でのデートだもんね!何話そうかな?」
「たくさん話して、今よりもっとゴタこと知りたいなvv」
「早くゴタ来ないかな?」
そんなこんなと思考を巡らせていると、港通りの方角から声をかけられる。
「お~い!ネゥト!!」
「あ!!ゴタ!!」
ゴタはちょっと慌ててるように私のもとへ走ってきた。


neuto32【第32話】
「ごめんごめん、ちょっと遅くなっちゃったね。実は朝が苦手なんだ」
「そうなんだ。そんなに待ってないから気にしないで!」
「それじゃ、タラの港に行こうか」
「うん。楽しみだね!」
そういって私はゴタの後ろを歩き出した。
「私はね、結構朝は強い方なんだ。毎日早く寝るようにしているからさ。」
「ふ~~ん。そうなんだ。」
「ゴタは?夜更かししちゃう方?」
「ん・・・?どうだろ。気が付いたら夜中って時とかあるかな?」
「何かに熱中してて気が付かなかったの?」
「いや?ぼ~っとしてて。」
ん~~なんか会話が弾まないわね(汗)やっぱりゴタも私も緊張しててうまく話ができないのかな?ここは私がいろいろ話して盛り上げよう!!


neuto33【第33話】
「ねぇ、ゴタはいつも平日何をしているの?」
「ん~~と、だいたい友達とか知り合いの応援に行ってるかな。」
「一日中?」
「午前の試合を見に行って、そのあとは友達に話し掛けに行ったり、学校のぞきに行ったりしてるかな。それから午後の試合見に行ったり、ヤーノ市場に買い物に行くよ。」
「仕事はしないの?ほら、私たち同じウルグじゃない?仕事場で見かけないな~って思ったからさ。」
「僕、仕事嫌いなんだ。めんどくさいし。」
「・・・」
めっ面倒くさい!!?それってかなり不真面目だってことなんじゃ?大丈夫なのかしら?


neuto34【第34話】
そうこう話してると、いつのまにかタラの港に着いていた。なんとなく会話も途切れてしまったし、手持ち無沙汰な雰囲気が漂っていた。
いっそのこと、私から勇気出して・・・
「手つないでいい?」
そういって私は左手をゴタに差し出す。ところが・・・
「は、恥ずかしいから・・・」
「・・・・・・」
「そ、それじゃ今日はここで・・・」
そう言うとゴタはその場を去って行った。
・・・・・・
・・・は・・・恥ずかしい!?
「な、なにそれ?」
やっと私の頭と口に言葉が出てくる。
「そんな!!私の差し出した左手の方がずっと 恥ずかしいわ!!」
我に返ったように私の中に怒りが込み上げてくる。


neuto35【第35話】
「なんか、だんだん腹立ってきたわ・・・」
第一、手をつなうってこと自体、普通男から言うもんでしょ!!そこを女の私から言ったっていうのになんでそこで恥ずかしいとか言うかな!!こっちが恥かかされたちゅうねん!!(何人?)
「だめだ、どんどん腹立って来た!!ここはいつものごとくバスの浜で走り込んでスッキリしよ!!うん!そうしよう!!」
そうひとりごとを言って私はやっとタラの港を離れた。
そう、思いっきり体を動かせば嫌なことは吹き飛ぶ!!私流のストレス解消法 よ!!
意気込んでバスの浜に駆け込むと見なれた顔が見える。
「あ~~~!!アルヴィン!!ちょっともう聞いてよ~~!!」
「あれ?ネウトどうしたの?」
私はアルヴィンの元へかけていった。

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